近年、漁獲量の減少により希少となった福井県産バフンウニを、昔ながらの製法「塩蔵法」にて福井産汐うにとして仕上げ、中でも特に厳選した汐うにだけを選び、ウニ、浜、造り、熟成と全てにこだわり一年から三年の熟成を経て蔵出しされる特別誂えの品が「福井産別誂え汐うに天王屋吉兵衛」です。
伝承として「夏につくられ、ひと冬越えた汐うには、味わいがまろやかで甘くなる。」と古くから伝えられておりましたが、その味わいの変化を福井県食品加工研究所と共同研究し、美味しさの数値化を行いました。
2021年10月6日に行われた共同記者会見にて、福井県食品加工研究所の久保義人所長は、「試験用汐うにを熟成させた結果、汐うにに含まれるアミノ酸成分の一つ・メチオニンが時間と共に減少することが判明した。」と説明。気温10℃で保存した場合、苦味系のアミノ酸が90日以降にほぼなくなり、相対的に旨味や甘味が向上することが実証されました。
ウニの主要成分はアミノ酸です。研究ではまず、アミノ酸の濃度変化を確認。顕著な濃度変化はなく、若干の甘味系と旨味系の比率の上昇が確認されました。但し、遊離アミノ酸のうち、メチオニンのみが大きく減少し、官能評価において、苦味と硫黄香の低減により、相対的に甘味や旨味、香味の向上を確認。メチオニンは熟成管理指標として利用でき、安定した熟成管理が可能になります。メチオニン濃度と官能評価を組み合わせた熟成管理を導入することで、原料品質の変動や熟成状態の個体差に影響されず安定した商品製造が実現しました。
弊社では、甘味、旨味が際立つ福井産汐うにを厳選し、ウニの香りが損なわない様にマイナス5度から0度の低温下で1年以上熟成させた「福井産別誂え汐うに天王屋吉兵衛」を最上位品として再定義されました。
天王屋吉兵衛は、初代の屋号と名前にちなむ。