お知らせ

先々代のおもいでから 2話目

2013.07.02
メディア掲載

創業から二百年を数える天たつ福井片町本店。

先々代にあたる天たつ九代目、天野吉朗の記事の切り抜きから、お茶の水クリニック院長、森下敬一氏のお話をご紹介いたします。

お茶の水クリニック院長 森下敬一

知っていなければ損 たべもの健康法

ウニは、コノワタ、カラスミとともに、天下の三珍味といわれ、酒の肴に最適な食物といわれている。まさにそのとおりで、日本酒の味をこの上なく引き立ててくれる。ちなみに、コノワタはナマコの腸を塩辛にしたもので、カラスミはボラやサワラなどの卵巣を塩漬けにして、圧搾したあと乾燥したものである。

 

さて、ウニであるが、酒とは栄養生理学的にも、大変に合理的な組み合わせだ。酵素成分が多く含まれるので、新鮮なものをナマで食べると、解毒力は大いに高められ、酒害防止に役立つのである。もちろん、酒と切りはなしても、その酵素による効用が得られることはいうまでもない。ウニは副食として用いても、最高においしいものだ。

 

食用にするのは、ウニの生食腺である。それだけにホルモン成分がたっぷり含まれていて、著しい強精効果をあらわす。しかも速効性のあるスタミナ食品で、食べるとほどなくして、急に新鮮な血が増えて、体に力がみなぎってくるような感じを覚える。これはウニの消化吸収が早いためで、その結果、血行がよくなり体が温まってくる。すぐれた強壮・強精食品だから、精力減退気味の人、疲れやすくなった場合は、新鮮なウニを見つけた時は、ぜひ利用してみよう。鮮度が落ちると色はきたなくなり、水っぽく、くずれやすくなる。また、体をあたためる食品だから、冷え性、夜尿症、しもやけの防止にも有効。

 

海女さんたちが、冷たい海の中へも平気でもぐっている秘訣の一つはウニ食にあると考えられる。最も新鮮なウニを常食できる特権を持っているのは、海女さんたちだけだからだ。しかし、その海女さんにも、長命グループと短命グループがあることが、近藤正二著「日本の長寿村・短命村」に記されている。すなわち、ダイズ、ゴマ、各種野菜、海藻を常食している志摩の海女は長命、それに対して、白米をもう一度ついてさらに白くした精々白米や肉を多食している能登の海女は短命という。

ウニに限った話ではないけれど、薬効食品をとっていても、食生活のパターンが不自然なものになっていれば、せっかくの薬効も相殺されてしまうわけだ。日本人にとっての健全な食生活パターンとしては穀菜食中心食である。

 

それはさておいて、ウニにはビタミンAもたくさん含まれる。そのため目の疲れをとり、視力強化作用がある。このほか、腸機能を健全にし、脱毛防止に役立ち、強肝作用を持ち、性ホルモン作用を活発にするビタミンB2なども多い。このため、ウニは、とくに頭脳労働者の強壮、強精食品として最適といえよう。また、ビタミンAB2は皮膚生理を健全にし、内分泌のバランスをとるから、ウニは絶好の美容食でもある。

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