日別アーカイブ: 2026年10月14日

福井の贈り物

こんにちは 天たつ十一代目店主 天野準一です

本日は福井の手土産、贈り物とはこうあると良い、という私の想いを書かせていただきます。

200年ほど前のこと、越前仕立て汐うには越前福井藩主松平家が他藩の大名家や徳川将軍家に贈る手土産、贈り物として使われておりました。

ウニという食材を塩だけで凝縮した旨味は他に類がなく、今でもそうですが、日本中で福井でしか作られることが無かったことから、徳川将軍家より「日本三大珍味の一つ」という称号を賜ったと伝えられております。

実は福井では1500年以上前からウニの加工品が作られており、その当時の奈良時代には朝廷にも納められていました。

江戸時代に入って、それまで福井にあった雲丹の加工品からさらに水分を抜いて保存性を高めた「越前仕立て汐うに」を天たつ三代目天野五兵衛が考案し、福井藩主への年貢として浜の方たちによって作られ、一般の方の口に入ることはなく、全てお城に納められていたそうです。

日本中を見渡しても類似の食べ物が無かったこと、そして夏のひと時にしか作ることができず、一般に出回ることなく一部の限られた方の口にしか入らなかったことなどから、福井の贈り物として、越前福井藩主松平家から徳川将軍家、各大名家に贈られていたのだと思います。

この「福井にしか無い、今ここでしか求めることのできない、他に類を見ない味わい」という品が、福井の贈り物であると良いと考えています。

この、「越前仕立て汐うに・若狭ぐじ昆布〆」はそうありたいと考え作った詰合せです。

実は天たつでは、越前仕立て汐うにがさらに美味しくならないかと研究を続けており、今の汐うには200年の歴史の中で過去最高に美味しい味わいであると自負をしております。

味わいを高めるためのヒントは、味わいを重ねることと、熟成による旨味の向上。

同じ種類のウニでも産地が違えば味わいが違う。それは食べている海藻の種類が違うからなのですが、種類が違えばなおさらです。

その味わいの違うウニをそれぞれの味わいに合わせて塩を使い分けて仕上げるため、味わいの違いがよりはっきりと出てきます。

その汐うにを低温で保存熟成させることでアミノ酸値が変化し、さらにそれぞれの味わいの特徴が出てきたところを、練り合わせ、旨味を重ね、今の天たつの汐うにを仕上げています。

そして、天たつでは今しか食べられない味わいとして、旬の素材を使ったひと品を季節がわりでお出ししており、今は「若狭ぐじの昆布〆」が大変に美味しいです。
若狭ぐじとは福井でとれるアカアマダイで生のお刺身で食べるとねっとりとした旨味と甘みが舌に絡みます。その若狭ぐじのお刺身を、1年以上熟成させた昆布で挟み、旨味をしみこませ、香りつけに柚子をきかせて仕上げたのが「若狭ぐじ昆布〆」。

ねっとり濃厚な旨味と爽やかな柚子の香り、若狭ぐじの身の甘みが大変に美味な、10月までしか味わうことのできない一品です。

この時期の御手土産や贈り物にお使いを頂けますと、受け取られた先様に必ずやお喜び頂けるひと品になることと思います。


天たつ十一代目店主として、これからも「福井にしか無い、今ここでしか求めることのできない、他に類を見ない味わい」を贈り物として、またご自宅の酒の肴としてもご提供できますよう、商品開発と味わいの改善に努めてまいる所存でございます。