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200年後の未来へ、雲丹文化を繋ぐ

こんにちは

雲丹商天たつ 十一代目店主 天野準一です。

私共天たつは江戸時代文化元年に創業し、以来200年余りの間福井の雲丹「越前仕立て汐うに(以下汐うに、と記載)」を扱い続けております。

そして、私天野準一は天たつ十一代目に生まれ、私の代を節目と考え、この先200年後の未来にも福井の雲丹文化を食し楽しんでいただきたいと心より願っております。

福井ではもともと生うにを食べる文化がなく、江戸時代より続きます汐うにのことを雲丹と呼びご飯のお供として、またお酒の肴として食されております。

その汐うにの原料でありますバフンウニが、近年取れ高が減少し、それに伴い価格が上昇し、昔から高級品ではありましたがより高価なものとなり、福井でもなかなか口に入りづらい食品となってしまい、今では福井に住まわれる若い方などは汐うにを知らない方も多くいらっしゃいます。

実はウニが減っているのは福井だけではありません。

日本中で見てもこの10年で1割ほど取れる量は減っており、世界でも同様に、この10年で1割ほどウニのとれる量は減ってきております。

私共天たつでは、今年度2021年に未来に向けて今できること考え行うという目標を立て、事業を進めております。

その一環として、海洋ごみとCo2の削減に寄与すべく、2021年4月1日よりビニール素材の手提げ袋を全て廃止し、紙袋へと変更いたします。

また商品パッケージや資材に使いますプラスチック製品を極力減らすべく、資材の変更を進めております。

老舗と呼ばれる企業は、より長い時間を世間に育まれ、生かされ商売をさせていただいており、私共天たつは、長い時の中で世間から受けた恩の分だけ、未来に恩返しをしていくことが大事なことであると考えています。

200年後の未来に、美しい海と福井の豊かな雲丹文化を喜んでいただける世界が在ることを想像しながら、今後も今できることを模索し行っていきたいと思います。