日別アーカイブ: 2021年3月2日

日本中、世界中にある、美味しいウニ

こんにちは

雲丹商 天たつ 十一代目店主 天野準一です。

先日、北海道羅臼から良いバフンウニが入ってまいりました。

羅臼のバフンウニは小粒ではありますが大変にコク深い甘みがあり、小粒ではありますが濃厚なウニの味わいがあります。

その少し前に入ってきました釧路のウニもとても良いものでした。

ウニらしい豊潤な味わいと、磯の香も相まって、口に入れ目をつぶると豊かな海が目の前に広がるようでした。

今年1月には長崎のバフンウニも入りました。北海道のウニとはまた違った魅力あふれるもので、強い旨味、味わいをもち、磯の香も大変に豊かなものでした。

これから夏に向けて東北、北海道の各浜でバフンウニが取れ始めます。そして、夏には福井、中国地方、そして秋から冬にかけて九州各地にてウニ漁がおこなわれます。

バフンウニはとれる浜によって全く違う味わいを持ちます。その理由を浜の人たちは「土が違う」と言います。

その土地と海流で育った海藻を食べ育つバフンウニは、土地の特徴を色濃く反映します。福井でとれるバフンウニは荒々しい波が作る豊かな磯の香をそのままに持ち、育ちます。

私共天たつは、それぞれに美味しいバフンウニの魅力を皆さんにお伝えしたく考えます。

私たち天たつが江戸時代に考案し、日本三大珍味として今に伝える「越前仕立て汐うに」は、バフンウニにひとふり、塩をふりかけて水分を抜き出すことで出来上がります。

水分を抜き凝縮することで、それぞれの浜のバフンウニの特徴がより色濃く出て、口に入れた瞬間にその浜を想い描けるほどです。

以前、コペンハーゲンにありますnomaのシェフ、レネ氏が弊社工場に汐うにを見に来られたことがありました。

nomaは世界ベストレストランにも何度も選ばれたお店で、料理のインスピレーションを求め福井まで来られたとのことで、その際にも10ほどの浜の汐うにを試食していただきましたところ、大変に驚かれ、汐うにをデンマークまでもって帰られたこともありました。

ただいま天たつでは40以上の浜のウニを扱っていますが、まだ私たちの知らない美味しいウニが日本中、そして世界中に在ります。

未だ知らない良い浜のウニの美味しさを、皆様にご紹介したく願っております。