利尻のバフンウニ

こんにちは

御雲丹商 天たつ 十一代目店主 天野準一です

天たつは「ただただ喜んでいただける美味しい雲丹を創り続ける」という想いのもと商売をしております。

美味しい雲丹をつくるために、2年ほどかけて日本全国各浜のバフンウニを食べ味わいのチャート化をしておりました。

その中で、ウニの味わいが取れる浜によって全く違うことに気が付きました。

よく言われるのが「食べ物によってウニの味わいは変わる」という話なのですが、実はそれだけでは説明のつかないことがあります。

例えば、北海道で言いますと三石昆布(日高昆布)を食べて育っている産地が室蘭あたりから日高、襟裳あたりまでありますが、それぞれの浜で全く味わいが違います。

釧路から根室あたりまでのバフンウニは長昆布を主に食べて育つのですが、やはりそれぞれの産地によって味わいは全く違うものになります。

では何がウニの味わいを決めているのか。

それは海の水だと考えています。

先日北海道を一周しながら沿岸の海水を飲み続け、味の違いを発見したという話をさせていただきました。海の水は海流と地形と川によって作られると考えています。

北海道周辺の海流について書きましたが、それだけでは海の水は作られておりません。その浜に流れ込む山から流れる川の水、伏流水、その沿岸を形作る岩、砂、砂利、そしてその海に流れる海流、これらの要素が海の水を創っています。

北海道の北端にある利尻島のバフンウニについて書きます。

利尻島はウニだけでなく昆布やホッケなど、海の幸に恵まれた大変豊かな島です。

利尻の浜に立ちますと昆布の芳醇な香りに包まれます。

利尻島沿岸の海水の味わいは、まるで出汁を飲んでいるかのよう。昆布の香りが芳醇で、塩は薄く感じ、甘みと旨味を感じます。

利尻山の標高1721メートルから流れ出る伏流水が海に流れ込み、また地下水として海底から湧き出ています。

伏流水が湧き出ている海域にはプランクトンが豊かになり、海藻が豊かな海の森を造り、そこは多くのウニや魚などが暮らします。豊富な利尻昆布を食べ、また伏流水が湧き出る栄養素の高い昆布の香りに満ちた海水の中で育つバフンウニは身がしっかりとして粒も大きすぎず小さすぎずほどよい大きさで、色目も良くオレンジがかったきれいな色目をしており、とろりとした口当たりとコクと甘みがあり、味わいが高い次元でバランスされていて日本で有数の良いウニと感じています。このまま酒のつまみにしても、ご飯にのせて甘みを楽しみながら味わっても美味しいウニです。

当たり前のことではありますが、海の幸はその海が育むもの。

豊かな海の幸は、豊かな山とそれを守ろうとする人の想いで作られます。

天たつは美味雲丹とともにその想いを、未来に伝えていきたいと考えています。

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