天たつについて

ただただ喜んでいただける、
汐うにを創り続けて二百余年

松平家ゆかり
日本最古の雲丹商

日本最古の雲丹商として、古くから
汐うに(越前雲丹)を扱う天たつ。
文化元年(1804)、
越前福井藩主松平家より藩の御用商を
命ぜられ、
「天王屋(てんおうや)」
として創業いたしました。

三代目・天王屋五兵衛の代には、
当時の越前福井藩主・松平治好公から
「戦時中に日持ちする貯蔵食の開発」の
御用命を賜り
塩蔵法による汐うにの製法を考案。

七代目・天王屋辰吉(たつきち)
の代には、
松平春嶽(しゅんがく)公より
「天王屋の辰吉」略して「天たつ」と
呼ばれ、
この名前を明治の時代より屋号として頂戴いたしました。

私ども天たつは松平家に永く関わりいただいております。
汐うにの包装紙には今でも、
江戸時代に使われていた
貴重な福井城下地図が使用されているなど、
藩主の御用商人としての誉れを得ております。
汐うにの包装紙は特別に許された貴重な
福井城本丸の絵図を使用
松平家から賜った、藩主の書籍を入れる文庫の扉
汐うにの前身、泥うにの容器のレプリカ

「お殿様に喜んでいただきたい」
今なお受け継がれる想い

越前福井藩主松平家の御用商人として、
さまざまな海産物を取り扱い、
汐うにを考案した天たつ。

「お殿様に喜んでいただけるものをつくりたい」
その一心で味と製法に工夫を重ねて参りました。

昭和天皇に汐うにを献上する際には
天たつ九代目当主・天野吉利はガラス板の上に汐うにを薄く伸ばし、
下から光を当てながら細かなウニの殻の破片を箸で一つひとつ取り除き、
丁寧に桐の箱にお詰めいたしました。

当時の想いは現在も変わらず
「ただただ喜んでいただける、
美味しいうにを創り続ける」
という天たつの理念として
受け継がれております。
越前で雲丹獲りが始まった当時の図

時代にあわせて
形を変える、
天たつの取り組み

文化元年(1804)に創業した天たつは、現在で十一代目となります。
代ごとにお客様にお喜びいただける汐うにを提供できますよう、
さまざまな取り組みを行って参りました。

近年では、福井のみならず全国の産地を訪問し、
信頼できる漁獲者から、味の良いバフンウニを調達。
それぞれの浜の特徴ある味わいの汐うにを
相乗的に組み合わせることで
皆さまにお喜びいただける味の創出に努めております。

また、食に対する「安心安全」を目に見える形でお届けできますよう
浜の人たちからいただいた証明書を揃え、随時管理。
小学校では「汐うに教室」を開催するなど、
福井が誇る食文化を次の世代の子どもたちに伝える取り組みも行っております。

雲丹一筋の二百年
これから先の二百年

汐うにが誕生しておよそ二百年。

明治時代に入るまでは将軍家や宮家、
身分の高い限られた方しか食すことがなかった汐うにですが
現在では
福井はもちろん、日本全国、そして世界中の方々に
その味をご堪能いただいております。

私ども天たつはこれまでの二百年
福井で育まれた雲丹文化を、
二百年先まで永く伝えていきたく思います。

汐うにがきっかけで、
国を超えて多くの人が福井に来訪し、
福井の人や雲丹文化との出会いを楽しんでいただける。
そんな未来を夢見て
これからも一層精進して参ります。

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