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感謝を胸に、福井を誇る

こんにちは。

福井雲丹商 天たつ 十一代目店主 天野準一です。

先日、私の母校でもある福井市立順化小学校の子供たちに「未来探検」という授業で「福井を誇る」ということについて話をさせていただきました。

天たつが扱う、越前仕立て汐うに(以下汐うにと記載)は200年ほど前、江戸時代に弊社天たつ3代目天野五兵衛が、時の福井藩主松平治好様より「戦争に持ち歩ける保存職を作るように」と御命をいただき、開発したものが、福井の名産として根付き、今でも福井で食べられています。

福井の人たちに守られ、伝えられている食べ物はほかにもたくさんあります。

もみわかめ、という振りかけ若芽もそうです。

私たちが一番芽とよびます、天然わかめの本当に生えたての若い若芽だけを刈り取り、何度も真水で洗い、天日で乾燥して作る伝統的な食で、今でも福井の街中で普通に販売されており、家庭で食べられています。

へしこ、もそうです。

糠につけたサバなどの魚を1年以上熟成発酵をさせた保存食で、今でも福井の人たちの食卓でお茶漬けの具材や、お酒の肴に食べられています。

越前蟹も、上庄里芋も、冬の水ようかんも、福井に昔からあり、ずっと福井の人たちに食べられ続けている美味しい食。

これらは福井で育まれた福井だけの食文化の中にあり、世界に誇るべきものであると思っています。

そして天たつは、郷土福井に、日本に感謝をしながらこの誇らしい食を世界の皆様にご紹介する仕事なのだと考えています。

そんな話をさせていただき、汐うにを子供たちに食べてもらいました。

ほとんどの子供が汐うにを初めて食べるという状況で、1人だけ苦手な子がいましたが、他の全員が「美味しい!」と言ってくれました。

本当に幸せな時間を過ごさせていただきました。

貴重な機会をいただきました福井市順化小学校関係者各位に心よりお礼申し上げます。