ウニの養殖・肥育とは、天然ウニの代替えではない

こんにちは

御雲丹商 天たつ 十一代目店主 天野準一です。

日本各地、世界各地でウニ、魚介の食害による磯焼けが起こす藻場の減少が起きており、そこでとれるウニはエサが少ないため身(生殖巣)が大きくならず、食用としては扱いずらいなか、そんな身の少ないウニにエサを与え身を肥育し商用にするご商売が出てきております。

雲丹を扱う弊社として、また藻場の復活による環境への負荷軽減など、大変心強い世の流れを感じます。

今後ウニの養殖・肥育という商売はますます求められ技術が高まっていくことと思います。その中で想うことは、養殖や肥育は天然ウニの代替えのために行なわれるのではない、ということです。

元来雲丹屋は、美味しいウニをお客様に食べていただくために活動を行っております。

その活動は常に今よりも美味しいウニをご提供するため。なので、ウニの養殖、肥育の目標とは天然ウニが少なく高価になってきたからそれに代わるためが目標ではなく、天然では出しえなかった味わいの感動を生み出すことにのみ、目標を定めていかねばならないと考えています。

200年来、天たつはウニの漁業にはかかわらず、もっぱら流通と加工を担うことによって世の中に提供する雲丹の品質を今以上に高められるよう精進してまいりました。

今私たちにできることを、考え行動していきます。