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バフンウニ養殖についての研究

昨日は養殖の話について漁業団体さんと話をしてきました。

 

以前より話を進めているバフンウニ養殖の話し。

もともと福井でたくさんとれたバフンウニもここ数年とれる量は激減しています。

ここ十年ほどで1/5程になったのではないでしょうか。

 

それまでも年々とれる量は減ってきていたのですが、最近の減少は本当にいちじるしくこのままいくと福井からバフンウニがいなくなってしまうのではないか、と思ってしまうような数字です。

 

江戸時代から言われています「日本三大珍味」は長崎のカラスミ、知多のコノワタ、越前の汐雲丹(しおうに)です。

しかし知多のコノワタは原料であるナマコのとれる量が少なくなったことやとる方の減少などで近年他の地域でよく作られています。

越前の汐雲丹も同じように原料のバフンウニが取れなくなっており、福井で汐雲丹を作ることができなくなるかもしれません。

 

江戸時代に天たつの3代目が越前仕立て汐雲丹を開発したと聞いております。

その責任という話ではないのですが、江戸時代から汐雲丹を扱っている店として思うのは、昔からある福井の食をなんとか守らなければいけないんじゃないかということです。

 

「時代の流れだからしかたがない」

といえばそれまでなのですが、昔から引き継がれているものにはそれなりの理由があると思います。

福井の方に食べていただき、県外の方に贈られて喜ばれているから今あるのだと思います。

何百年も続いていくのは本来大変なことだと思います。

福井のバフンウニ、汐雲丹の食文化を守るのも天たつの仕事だと考えています。

 

 

福井から汐雲丹がなくならないためにもバフンウニの養殖というのは一つの解決方法だと考えています。

 

まだまだ形になるには時間のかかる話ですが先方さんと協力しながら、天たつにできることをして進めていけたらと思っています。